国際バカロレアの日本での広がりは?資格取得者数推移を見てみよう。
国際バカロレア日本でも徐々に広がりを見せる
我が国では、「日本再興戦略-JAPAN is BACK-」(平成25年6月閣議決定)
に基づき、国内における国際バカロレア認定校等(ディプロマプログラム)を
2018年までに200校に大幅に増加させることを目標としています。
上記は文部科学省IB教育推進コンソーシアム(文科省公式ページ)より
引用させていただきました。
2018年、って今年なんですけど…
しかももう終わりに近づいていますが。(汗)
はっきり言って目標の200校には程遠いのが現状です。
現在DP認定校が40くらいで、MYP、PYP合わせて約60ですから。
それでも着々と国際バカロレアに注目が集まるようになっている気がします。
一番感じるのが、国際バカロレア資格を利用できる国内受験が
増えてきたことです。
IB資格を取得したら、ぜひ海外で学んできて欲しいなとも思いますが、
それはいったん置いておきましょう。
IBの普及を確認するには上記に触れた、認定校の数の増加や
IB受験(国際バカロレアが利用できる国内受験)の増加ももちろんですが、
IB資格(IB Diploma ディプロマ)の受験者と合格者についても
確認していくことが必要ですね。
ということで、今回はIB資格取得者数の推移に着目してみました。
IB資格取得者数の推移
まずは2つの表をご覧くださいね。
少し資料が古いことをお許しください。
いずれもソースは文科省HPです。
世界全体の受験者は2006年からの10年で約2倍に増えています。
ちなみに国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)の設立は1968年。
この数字が多いのか少ないのか… 何とも言えません。
くしくも日本人のIB取得者もこの10年で2倍です。
では次に、世界と日本で比較してみましょうか。
2015年の全世界の国際バカロレア資格受験者は75,919人。
対して日本人受験者は761人です。
この761人の中には、海外在住者も含まれています。
日本国内の日本人受験者を見てみると、受験者数はさらに少なくなり、
258人です。
同じようにディプロマ取得者(合格者)を見てみます。
2015年の全世界の国際バカロレア資格取得者数は61,826人。
対して日本人資格取得者は701人です。
日本国内の日本人の国際バカロレア資格取得者数は234人です。
つまり合格した日本人の約3分の2は海外で取得されています。
まとめますと、
2015年度は全世界の中で、日本人のIBDP資格取得者は
わずか1.13%です…
さらに日本在住の日本人のIBDP資格取得者は0.37%
チ~ン(=_=)
かなり寂しい現状が見えてきましたね。
問題点を解決しながら、さらなる発展を!
世界の中で見たとき、日本人の日本人のIBDP資格取得者はわずか
1.13%という衝撃の事実を、今わたしも知ってしまったわけです。
ですがこれは2015年のことで、今はもっと広がっている、
と信じたいところです。
文科省としては2018年までに200校と掲げていたわけですから、
2018年を区切りに、様々なデータは出てくると思います。
包み隠さず、いろいろなデータを公表して欲しいです。
200校まで行かなかったわけも分析が必要です。
思うように国際バカロレアが広がらないのには、
それ相応の理由があると思います。
学びの環境が整わない限り、受験者も合格者も増えないと思います。
良かったら下記記事も読んでみてくださいね。
>>>なぜ広がらない?国際バカロレアの問題点 メリットばかりでなくデメリットも知ろう。
学びの環境は、国際バカロレアに関しては、例えば自分から飛び出して
海外へ留学するなどしない限り、個人の力だけではどうにもならない
ところもあるように思います。
実際海外へ留学するにも相当なお金が必要なわけで。
日本国内のインターナショナルスクールも私立校も学費が高いです。
このままでは教育にもお金をかけられる富める人が、いい教育を受け、
ますます裕福になり、格差は「教育」にも広がっていくばかりです。
出来るかぎり公立校へ普及させることが求められるのではないでしょうか。
しかしながら焦って「数だけの拡大」を促すのではなく、
一つずつ問題解決しながら意味のある普及・浸透を図って欲しいです。