国際バカロレアとはどんな勉強なの?授業参観レポート:地理編
国際バカロレアとはどんな勉強なの?
今回はMYPの7th Grede(中学1年)の授業参観のレポートです。
肩の力を抜いて読んでいただける内容かと思います。
何年か前のことになりますが、中学1年生になって初めての授業参観に
行ってきました。
いよいよ本格的に国際バカロレアの勉強になるし、
どんな勉強なんだろう?なんてドキドキしながら出かけました。
今回の授業参観はGEO。
もちろんゲオではありません。
子供たちは地理(geography:ジオグラフィー)のことをGEO(ジオ)と
呼んでいます。
さて、教室に入ります。
中学に入りたての5月の連休明け、ついこの前まで小学生だった、
あどけなさがまだ残っていて、まだまだかわいい。
今日のGEOの単元は、地図です。
私たちも習いましたね。
モルワイデ図法とかメルカトル図法とかいうやつです。
私たちの時には、授業で取り上げられたとしても5分とか10分くらい。
たぶん入試にも深くは出ないし、
地図の名前くらいは覚えておいてね~(by 先生)
みたいな感じだったと思います。
非常にさらりと流されるところですよね。
確かに習ったことは覚えていますが、覚えているのは地図の名前くらい。
私は地理学の出身なので、地図の名前はわかりますが、
そうでなければ、習ったことすら覚えてないのではないでしょうか。
では国際バカロレアでは、これをどんなふうに学ぶのでしょうか…
MYP授業参観 学び方の違いにびっくり!
授業が始まると、まずはスクリーンに動画(英語)です。
国際バカロレアの授業では、動画をよく見るみたいです。
なぜこういう方法で地図を描くようになったのか、
実際にやってみた、というような内容だったと思います。
「なぜ」こそが重要なのです。
次に先生は黒板を使ってこの図法の地図は、ここが得意だけど、
ここが苦手というポイントを開設します。
例えば、メルカトル図法だと
長所 正角性がある。航海用として最も適している。
短所 緯度が高い地域(高緯度地域)ほど面積が大きくなる・形がゆがむ。
モルワイデ図法は
長所 面積が正しい
短所 大陸のゆがみが大きい
という具合です。
子供たちは一生懸命ノートを取ります。
ここでは「advantage(アドヴァンテージ)有利,好都合」と
「disadvantage(ディスアドバンテージ)不利(益), 損失」が繰り返されます。
advantageとdisadvantageは、国際バカロレアのなかで非常に大切な概念です。
次は?
子供たちがはさみでチョキチョキ始めましたよ。
切り始めたのは、配られたプリントです。
確か、こんな感じ地図が印刷されていました。
↓↓↓↓
そして、今度はセロハンテープでペタペタ貼って
地球儀が出来ました。
不器用な子のはガタガタです。(それも愛嬌(^^♪)
授業中に終わらない子もいました。
それでもみんなニコニコ顔です。
国際バカロレアの勉強でで重要なこと
さて、参観後の私達親の反応です。
「参観楽しかったね。でも、あれ(地球儀作り)で終わっちゃったね。」
というのが大半の感想。
私もその中の一人でした。
他にもこのような感想が聞こえてきました。
「なんか私達の頃とは全然違うね。」
「遊びみたいな感じだね。」
「ここに(地図に)こんなに時間使うんだね。」
そうなんです、私達親世代の勉強法(いわゆる日本式の、
とでもいうのでしょうか。)では、
国の名前や首都、特産物、地形、気候の名称を覚えることが
大切だったのではないでしょうか?
地理なんて、完全に暗記科目でした。
ところが国際バカロレア教育では暗記は最低限。
むしろそれよりも、
どうしてこんな地図が出来上がったか?
この地図を用いてどんなことが出来るのか?
反対にこの地図では何が不足しているのか?
というようなことこそが重要なのです。
授業参観に参加して、国際バカロレアにおいて重要視される
ことが、ちょっとだけ体感できたような気がします。
授業参観シリーズはこれからも書いていきますので、
ぜひ息抜きで読んだいただければ嬉しいです。